とりのんち

中年女性がブーブー言ってます。

「ふよぬけ」を読んで、求めていたのは実用書だと気付いた話

 

夫の扶養からぬけだしたい

夫の扶養からぬけだしたい

 

 

 

夫の扶養からぬけだしたい

 

そのものズバリのタイトルです。

ゆむいさんが書かれた(描かれた)エッセイマンガで、色々な所で宣伝を見て気になった本でした。

本屋ではなかなか手に取ることができず、さりとて電子書籍は肌に合わず、しかしながら家に置いておいて夫に見られたら気まずいなと悩み。

 

 

だってもう題名が。

 

専業主婦の私が持ってたら、夫婦会議が即時開かれるやつですやん。

 

 

でも、私の気持ちど真ん中のタイトルでもありまして。

専業主婦、良いんだけど良くないんですよ。

夫婦関係は悪くはないと思うんですが、妻の立ち位置がちょっと、自分的にこのままではいけないと感じる事が増えまして。

 

読めた 読んだ おや......?

 

何やかやありつつ、紙の本で入手成功。

袋に入れたまま隠して保存、こっそり読みました。

思春期男子のエロ本か。

今どきはデジタルなんでしょうけどね。知らんですけどね。

 

で、読みました。

うーん。

作者さんの怒りがダイレクトに伝わってきます。

確かSNSからの書籍化だったと思うのですが、この勢いをリアルタイムで追っていたら物凄く盛り上がったと思います。

 

なんですが、落ち着いた状況で書籍として読むと、怒りと苛立ちが迸っているだけで、薄い、と感じました。

掘り下げが欲しかった。

旦那さん、仕事が大変なのは分かるけど悪意なくモラハラ

奥さんは多分あまり器用ではない。

そりゃぶつかるよなと。

旦那さんがゆむいさんに夢をおっかぶせていた辺り、ちょっとうちの夫と似ていて

「あ~」

ってなったりして面白く読みましたが、薄い。

 

同じ様な時期に「離婚してもいいですか」というマンガも出ているんですが、この方は余白でも物を語るタイプの方で、あっさりした絵に少ない文字数でもずっしりしてるんです。

益田ミリさんも同じタイプです。好きです。

そういう方の本が好きでこの本を読むと、薄い、軽い、と感じます。

良くも悪くも学生さんみたいだと思いました。

 

タイプの違う2人のご友人が出てくるのですが、この人達で続編を描いたら面白いんじゃないかな。

闇が深そうなんですわ、2人とも。

 

絵がとても可愛らしいので、これから伸びる方なんだと思いました。

っておい、お前は何様だ!って話なんですけども。あくまでも感想なのですいません。

 

 

私が求めていたのは、書かれていない部分だった

 

ゆむいさんは仕事を得るために奔走し、イラストレーターとして扶養を抜け出します。

 

ここ、あっさりなんです。

 

私は、「どうやって扶養を抜けたのか」が知りたかったんですね。

そこの奮闘が見たかったし、それを支えにしたいと思って購入したんです。読んでから気付いたんですけど。

 

でも、割とするーんと稼げるようになっている。

そこ、もっと頑張った感出して良くない? 努力しながら前進した所、推しても良くない!? 謙遜しないで!! 

 

だって、幼児抱えてのイラスト仕事ってかなりしんどいですよ。

そもそも本では子供の存在感も薄いんですけども、実際に家にいたら存在感の塊だから。

そういう大変な事、稼ぐための仕事の事が読みたかったんですね、私。

 

 

この本はゆむいさんご夫婦の関係がメインであって、扶養を抜けることがメインではないんです。

だから、ゆむいさんが悪いのではなく、私が勝手に勘違いをしたんですよ。

よくあるやつ。

 

私が求めていたのは、扶養を抜けるための実用書だった。

 

切実かよ!

 

 

 

そんなふよぬけ体験でした。

 

絵が凄く可愛いです。

 

次は明るい話でお会いしたいなと思います。