天災と高齢化とちょっと先はみんな我が身ということ
千葉の台風による災害、何もできませんがちょっとずつ募金します。
米農家で牛飼いの出身としては、
ビニールハウスが壊れたと聞けば心臓が痛くなり、
米を乾燥させる乾燥機が電力無しで動かないと聞けば胃が悲鳴を上げ、
牛に水をあげられなくてどうしようもないと聞くと力ない悲鳴が漏れます。
こういう大きな損失は農家にとっては今年1年の収穫だけの問題ではなく、修理や新しく建て直す設備投資や借金の返済に関わるので、どうにもしようがないから借金を抱えたまま家業をやめるしかないとか、比喩ではなく生きるか死ぬかの大問題になります。
政府が動いて救済措置が取られますように。
高齢過疎の町出身だから感じた怖さ
私の出身は、見える限りに田んぼが続いて地平線には高い山があるような田舎です。
出身小学校と高校は合併により無くなり、中学は町に1つしかありませんでした。
私がいた20年前も高齢化だ過疎化だと言われてましたが、その頃はまだまだ賑やかだったと言わざるをえない程に高齢過疎地域になっております。
今回の台風で「倒木が邪魔で身動きが取れないし誰も様子を見にすら来ない」という地域が問題になっています。
どうもイマイチ報道が少なめですが(なくはない。けど、少ないと思います) 、同じ台風が来たら実家が間違いなくこうなる私としては他人事ではありません。
誰も様子を見にすら来ない。
この絶望感たるやどうしようもないです。
お役所仕事でも何でもとにかく、
責任のある仕事をしている人間が来て自分達の存在を知ってくれる
これだけで安心感が物凄くあるんですよね。
すぐに水も電気も届かなくても、いる事を知っていてくれればいつかは助かると信じられるから。
被害を受けた地域が広すぎて手が回らないというのは確かにあったと思いますが、でもやっぱり、もうちょっとやりようがあったのでは? と感じてしまいます。
テレビで聞いたんですが、
まずは全ての道路を車1台分の広さ分通すべきだ
という話がありました。
街から山村までとにかく全ての道路を車1台分だけ通す。
そうすれば全域の被害状況を見て回る事ができるし、物資の運搬もできるようになるし、家から人が動けるようになるから、と。
確かにそうすれば前述のような状態の方が生まれる事は無くなりそうです。
待つだけというのは厳しい
でも、実際に広い地域でこのような状態になったとしたら。
ただ座して待つだけでは、いつまで経っても救助も生存確認もしてもらえない確率が高いです。
特に人口が多い地域は混乱も大きいので、公の力が隅々まで行き届くまでにはどれだけかかるかわかりません。
ある程度自力でどうにかできないと厳しいのが現実ではないでしょうか。
倒木があるなら切って退かすくらいはできた方が良さそうです。
が、それには道具と知識と技術が必要になります。
体力もいります。
うちの父は様々な重機を使いこなし、小屋を建てるくらいの能力もある人です。(普通の農家です)
恐らくうちが被災した場合は、父が重機やチェーンソーなんかを持ち出して自力である程度の事をやると思います。
年齢的に体力に不安がありますが、父ならやる。
そういう存在を身近に持って力強く感じている者としては、必ず来る天災に対して各自、ある程度の物資、技能の準備が必要なのではないかと思うのです。
重機や道具をいざという時に協力してもらう会社を地域で決めておくとか、最低限の物を保有&保管しておくとか、それらの使い方を年に1度なり半年に1度なり集まって練習しておくとか、そういう事が自衛のため、家族を守るために必要な時代なんじゃないかと思ったんです。
あれ? そういうのあったな? 消防団か!
色々面倒だと不人気な消防団。高齢化もあり存続が危ぶまれている組織ですが、こうなってくるときちんと機能していた方が良さそうです。
PTAもそうですけど、存在自体が悪なわけではなく、時代に合わない思想が邪魔をしているだけで、存在としてはとてもとても良い組織だと思うんです。
子供のため、地域のためになる事に大人が動くのは素晴らしい事。
でもみんな忙しいし、無駄は省きたい。
じゃあ、本当に外せない部分だけ残して、みんながやりたくないと思ってしまう部分は削いだら良い。
無駄な飲み会とか意味のない集まりとか妙な大会とか、そういうのは取っ払って、危機管理に特化した本来の仕事のみをちゃんとできる組織として継続させたほうが良い。
面倒だしやりたくないけど、やらなかったら有事に自分達が困るんですもん。
土のうの作り方と積み方とか、木の切り方とか、ロープの結び方や屋根にシートをかける方法とか、重機や機械の扱い方とか、そういういざという時に使える技術をみんなで練習しておけば、自力で助かる事もできるし人も救える。
難しいけれど、不可能ではないと思う。
でも日本は高齢化待ったなし
と、思いましたが。
ふと怖くなったのが、日本はガンガン高齢化社会になっているという事。
高齢者ばかりの国に大きな災害が起きたら、消防団がどうこう言うレベルじゃない。
復旧作業をするのも高齢者。
大勢の年金生活者が家を無くして行き場が無くなる。
国からお金をもらおうにも、国にもお金が無い。納税する若い人がいないから。
災害後の復興も難しい。それを担う若い人がいないから。
その図を思い浮かべるのが容易いのは、私がそういう町の出身だからでしょう。
多分、東京生まれ東京育ちの人には解らないと思う。想像もできないと思います。
肌で感じてきた高齢過疎地域の人間と都会の人は、あまりに差がありすぎる。
1ヶ月田舎に住んだら、別の日本がみえますよ。
私、都会の子供と地方の子供は交換留学させた方がいいと思ってます。
現実が見えるから。
で、日本全国で若い力で解決策を模索していただきたい。応援するので。
高齢化ヤバいって言うけど、本当にヤバい。
地域格差ヤバいって言うけど、本当にヤバい。
最近の自然災害ヤバいって言うけど、本当にヤバい。
それらがタッグを組んで襲ってくる現実、マジでヤバい。
何ができるかどうしたらいいか、具体的には解らないけども、まず危機感を持つこと、知ることからかなと思います。
人間一生勉強っていうけど、しみじみとそうですね。
って思うけど、
最近物を読むのに目が滑るんです。
脳みそのシワも顔のシワに反比例して減ってます。
んあ~
少年老い易く学成り難しを身を持って知る。
せめて備蓄しておくくらいは、という事で、乳アレルギー持ちの息子が食べられるアルファ米を買い置きしてます。
食物アレルギーがある方は絶対に食料備蓄しておかないと駄目です。
5年経って使わなかったら有り難いと拝む、保険みたいな存在。
息子と夫にホコリのアレルギーもあるので、目薬なんかも買い置きしないといけない。
来ないのが1番だけど、来るものは来ますからね……。
備蓄は貯金と一緒です。
やっときましょう。